失われるシリアの子どもたち、ユニセフが資金援助を呼び掛け

シリア北部アレッポでトラックの屋根の上に座る少年〔AFPBB News

 「ぼくはお母さんが遊び場に連れていってくれた日のことをいつも思い出します。母は死に、2人の兄も死にました。家が爆撃の標的になった時に、2人とも撃たれました」

 「兄ナディムはぼくの親友でした。ぼくたちはまた会って一緒に楽しい時間を過ごすことができたらと思います。シリアに戻れたら、家族のお墓に行って『すごく会いたい』と言いたい」

―― イブラヒム 9歳

 「父が家から出て歩いていくのを見ました。その時、父は銃で撃たれて死にました。私はすごく悲しくて、泣きました。私たちは、普通に生活していて、食べ物もちゃんとありました」

 「だけど今は、誰かに助けてもらわなければならなくなりました。あの日から、すべてが変わってしまいました。その後、付近が手榴弾などで爆撃され始め、2週間後に家を離れてここに来ました。目の前で人がたくさん死んでいくのを見ました。」

―― ヤスミン 12歳

 「私は学校に行くのが大好きでした。作文を書いたり、友だちと遊んだりしました。私は、彼らが手榴弾での爆撃を開始した時に学校に行けなくなりました。もう安全ではなかったからです。それから学校は、焼けて失くなりました。学校は楽しかったし、今は友だちに会えなくてとても悲しいです」

―― ノーラ 10歳

(以上、セーブ・ザ・チルドレン報告「チルドレン・アンダー・ファイア」より*1

スウェーデンにもなだれ込むシリア難民

 現在、スウェーデンにはシリアから戦火を逃れてきた難民が非常な勢いで入国している。昨年中にスウェーデンに庇護を求めた最大グループは、シリアからの市民だ。

 3月20日の全国紙ダーゲンス・ニーへテルによると、2012年にスウェーデンへ亡命を求めた人数は全国籍を合わせて4万3887人。スウェーデン統計局によると、このうちシリアからの入国者は7814人で、前年比48%増である。

 増加した人数のうち、シリア、アフガニスタン、ソマリアからが3分の2を占めている*2

 現在も、毎日7000人のシリア人が国境を越えている。隣国レバノンの人口は400万だが、同国にはすでに10万人以上のシリア難民が流入し、社会と経済状況の大幅な悪化を引き起こしている。

*1http://www.savethechildren.org/atf/cf/%7B9def2ebe-10ae-432c-9bd0-df91d2eba74a%7D/SYRIA-CHILDHOOD-UNDER-FIRE-REPORT-2013.PDF

*2http://www.dn.se/nyheter/sverige/kraftig-okning-asylsokande-fran-syrien