英国ロンドンに住む17歳の天才少年が突如として億万長者になったというニュースが世界中のメディアを賑わしている。米ヤフーは25日、ロンドンにあるサムリー(Summly)という新興企業を買収することで合意したと発表した

 この企業の創業者が話題の少年、ニック・ダロイシオ(Nick D'Aloisio)さんで、さっそく「自力で大成した世界で最も若い起業家の1人」などと報じられている。

15歳で起業、iPhone向けアプリが大ヒット

ヤフー、英少年が立ち上げたアプリ企業を買収へ 最大60億円近くか

米カリフォルニア州のヤフー本社〔AFPBB News

 ヤフーもサムリーも、買収金額について明らかにしていないが、1000万ドル以上とも、3000万ドルとも伝えられており、日本円にして少なくとも9億5000万円、あるいは28億円という規模の取引になるようだ。

 ダロイシオさんを含むサムリーの開発チームは今後数週間以内にヤフーに移籍し、同社でモバイル向けサービスを開発する。

 と言ってもダロイシオさんはまだ高校生。英ガーディアンや、米ロサンゼルス・タイムズによると、ダロイシオさんは今後も学業を続けながらロンドンにあるヤフーのオフィスで働き、米モルガン・スタンレーのアナリストである父親と弁護士の母親とともに暮らすという。

 ダロイシオさんは1995年生まれ。12歳の時にコンピュータープログラムを独学で覚え、15歳で会社を設立し、サムリーの前身となるアイフォーン向けアプリを開発した。

 これが投資家の目に留まって出資を受けることになった。そうして得た資金を元にアプリを改良し、昨年11月に新版を公開。サムリーという社名と同名のこのアプリは100万回以上ダウンロードされ、アップルの年間ベストアプリランキングの「直感的な操作」部門で入賞している。