市場調査会社の米ガートナーがまとめた携帯電話端末の世界販売統計によると、この7~9月期の販売台数は4億2773万台となり、1年前から3.1%減少した。

 このうちスマートフォンだけを見ると1億6918万台。こちらは1年前から46.9%増加した。今やスマートフォンの携帯電話全体に占める割合は39.6%となり、1年前の26%から大きく増加、4~6月期の36.7%からも増えている。

ノキアのスマホ販売は720万台、シェア4.3%

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新スマートフォン「ルミア920」と「820」を発表するフィンランド携帯電話大手ノキアのステファン・エロップCEO〔AFPBB News

 こうした中、1998年以来長らく世界の携帯電話市場でトップを誇ってきたフィンランド・ノキアの不振が続いている。

 同社は今年1~3月期に韓国サムスン電子に首位の座を奪われた後、4~6月期、7~9月期も2位にとどまった。同社の7~9月期の携帯電話販売台数は8230万台で、1年前から21.9%減少している。

 こうした状況からの脱却のカギとなるのがスマートフォンだが、ノキアの7~9月期のスマートフォン販売台数は720万台で、市場シェアはわずか4.3%。これにより同社はスマートフォン販売台数で3位から7位に後退した。

 ノキアは旗艦スマートフォンの基本ソフト(OS)を従来の「シンビアン(Symbian)」から米マイクロソフトの「ウィンドウズフォン」に切り替え、同OS搭載の端末「ルミア(Lumia)」に力を入れている。

 先週は最新OS「ウィンドウズフォン8」搭載の「ルミア920」「同820」を発売した。このことからガートナーは「10~12月期はノキアのシェア低下に歯止めがかかる可能性がある」としているのだが、それでもノキアが顕著な回復を見せるのは来年になるという。