先日、第3回グローバル30産学連携フォーラムへ出席してきました。グローバル30とは、文部科学省が国内大学の国際化を推進するプロジェクトの ことで、現在13の大学を中心に様々な取り組みがなされています。
2020年をめどに年間30万人の留学生を受け入れようという「留学生30万人計画」の達成を目指し、受け入れ体制の整備をはじめ大学の国際化へ向けた取り組みを実施し、留学生と切磋琢磨する環境の中で国際的に活躍できる高度な人材を養成することを目的としています。
産学協働の事例をシェアする「グローバル30産学連携フォーラム」
このフォーラムは毎年開催されていますが、その目的は上記の13大学や企業のグローバル化の取り組みを共有し合うことで、産学の国際化の底上げを図ることにあります。
世界の荒波の中で付加価値を創出できるグローバル人材の必要性が周知の事実となっている昨今、文科省や産業界もその育成を一層後押しする姿勢がうかがえます。
文科省は、グローバル30だけでなく、今年からグローバル人材育成推進事業として約50億円の予算を割いて学生の海外留学支援などの取り組みを本格的に開始しました。
経団連も、2010年12月にまとめたサンライズレポート(PDF)を踏まえ、2011年6月にグローバル人材育成に向けた提言を発表し、経団連主催のスカラーシップ制度を今年から開始しています。
また、今年の8月にはグローバルキャリアミーティングと題して帰国後の日本人留学生を対象に合同就職説明会を開き、企業34社と学生280人の参加が実現しました。
さらには、グローバル人材育成モデルカリキュラムという取り組みを上智大学にて現在試行的に実施しており、企業のマネジメント層による大学での出張講義や、インターンシップをはじめとした育成プログラムを構築中です。
今秋は2年生を対象とした「導入講座」を開設。経団連に加盟する企業12社(イトーヨーカ堂、住友化学、ソニー、ダイキン工業、大和証券、東京海上日動火災、日本通運、日本電気、日本郵船、日立製作所、本田技研工業、三菱商事)から、国際ビジネスの現場で活躍している現役の企業人を講師として招き、グループ討議やプレゼンテーションなどを通じて、企業の事業展開の現状や直面している課題、今後の国際戦略について理解を深める内容です。