米アップルが現地時間の12日に発表した新型のアイフォーン「iPhone 5」は画面サイズが大きくなり、プロセッサーの処理性能が向上した。
LTEと呼ばれる携帯電話の高速通信にも対応した。最新の基本ソフト(OS)を搭載し、音声アシスタント「シリ(Siri)」の機能も強化している。
と、ここまではよいのだが、さまざまな海外報道を見ていると、このような「前モデルと比べてよくなった」という記事よりも「何が不足しているのか」といった記事の方が注目を浴びているようだ。
そうした記事の論調は「退屈な新製品」「精彩を欠く」といったものが多い。
「クックCEOは製品のビジョンを示せていない」
アイフォーン5は確かに高級感あふれる筐体を採用しており、デザインは洗練されている。
しかし搭載されている機能は既に韓国サムスン電子やフィンランド・ノキアの新端末にあるものが多い。むしろそれらライバル端末に備わっているものがアイフォーン5にはなく、「アイフォーンはようやく他社端末に追いついただけ」と指摘されている。
アップルと言えば何年もの間、テクノロジー業界でイノベーションを主導してきた会社。その同社が先進的でない製品を出すとは何ごとかというわけだ。
例えば米フォーブスの記事は、「スティーブ・ジョブズ前最高経営責任者(CEO)亡き後、アップルは普通の企業になりつつあることをアイフォーン5は示唆している」と伝えている。