エコノミスト・カンファレンス「ジャパン・サミット2011」リポート、第7回目の今日は「日本経済: 解決策・希望はあるのか?」をテーマに行われた議論をお届けする。

 パネリストは自由民主党政務調査会長の茂木敏充氏、オリエンタル・エコノミスト・アラート編集長のリチャード・カッツ氏、マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社長のジョルジュ・デヴォー氏。司会はエコノミスト誌東京支局長のヘンリー・トリックス氏。

日本の潜在力の再評価を

司会 日本は20年にわたる景気後退が続き、財政赤字も拡大しましたが、必ずしも最悪な状態ではありません。日本にはどうも悲観主義が蔓延しているのではないでしょうか。茂木先生、自民党はどんな経済を目指そうとしているのですか。

自由民主党政務調査会長、茂木敏充氏(写真提供:エコノミスト・カンファレンス、以下同)

茂木 「失われた10年、20年」と言われ、実際に経済成長率が落ち、財政政状況も悪化しました。

 GDPは世界2位から3位に転落し、深刻な状態です。その一方で、もう一度、日本の持つ潜在能力を正しく評価する必要があると思います。

 日本の省エネルギー・省資源の技術は世界一です。1970~80年代、日本は2度のオイルショックを克服しました。日本のエネルギー利用効率は、欧米の2倍、中国の8倍、ロシアの17倍と言われています。

 大震災で甚大な原子力事故を起こしてしまいましたが、それでも、日本の原子力を含めた電力や、鉄道、水道など社会インフラの運用のノウハウと技術は世界一だと考えています。

 米国製、韓国製、或いは欧州の製品であっても、その中に使われている基幹部品は、日本が圧倒的なシェアを持っています。リチウムイオン電池、携帯電話やパソコンのモーターや基盤などが代表的ですが、基幹部品、基幹素材で日本の強さは失われていません。

 ただ、この先、5年、10年と手を打たなければ、競争力を失うことになるでしょう。