ゲスト:高木 勝氏 経済評論家・明治大学政治経済学部教授
アール・エフ・ラジオ日本(AM1422kHz)で毎週金曜日の12時半~15時まで生放送している「マット安川のずばり勝負」。この番組とJBpressはコラボレーションを始めた。
JBpressの記事を番組で放送する一方、毎回多彩なゲストを招いて日本や世界が抱える経済、政治、社会問題に鋭く斬り込んでいるこの番組を、毎週金曜日にJBpressでもお届けする。今回のゲストは経済評論家の高木勝さんだ。
マット安川 現在の不景気とその対応策を見る時、これは自民党の負の遺産、これは民主党の失政、と仕分けることに、果たしてなんの意味があるのでしょうか?
高木さんのお話の中にもありましたが、新聞やテレビ、ITなどの情報を見比べて、そこから浮かび上がってくる問題の根本を見なければいけないと感じます。
「中小企業の頑張りがあってこその日本成長だった。内需不振の今、外需に挑むべきは大手だけでなく中小企業も同じ」という意見には、その手法のアイデアも含めて考えさせられました。
新風吹かず・・・・・・自民党と似たりよったりの民主党政権
高木 発足当初、国民は民主党政権に大きな期待を寄せました。しかしその期待は間もなく不安に変わり、今となっては絶望に近いと言っていいのではないでしょうか。
支持率の急激な低下からは、日本中を覆うそうした気分が読み取れます。
気になるのは、従来の自民党政権との違いがいま一つはっきりしないことです。例えば政治とカネの問題を巡る姿勢、票目当てのばらまき政策の連発、財政赤字を放置していること・・・など。
政治をガラリと変える新しい風が吹くことを期待した国民が、ガッカリするのも当然でしょう。
特に放っておけないのは財政赤字です。国債は詰まるところ借金ですから、いつか返さなければなりません。これをむやみに増やせば若い世代にツケを回すことになりますし、場合によっては財政破綻につながる可能性だってあります。