地方政治をめぐる問題を取り上げた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。
産経新聞元記者の今西和貴氏とKiss FM KOBEサウンドクルーの平野智一氏を交えて、外国人住民投票権付与問題や橋下徹大阪新市長の大阪都構想の行方について語ったトーク内容をお伝えする。
外国人住民投票権の動きは首長のパフォーマンス?
中山 外国人にも住民投票権を付与する三重県松阪市の「市まちづくり基本条例案」に市民から反対意見が相次いでいる問題で、山中(光茂)市長が「変えるつもりは一切ない」と明言し、来年3月議会で原案通り制定を目指す考えを示しました。
外国人の参政権ではなく住民投票権を認めようというのが山中氏の考えですが、私は個人的に反対です。世界中の国を見ても、税金を納めているだけで外国人に投票権を与えている国家はどこにもないと認識しています。
安倍(晋三)内閣時代に可決した憲法改正のための国民投票法が施行されて以降、住民投票には法的拘束性が生まれているんです。
今までは、例えば市の合併について住民投票で反対多数の結果が出ても、首長次第で投票結果と異なる決断ができました。それが、現行法では住民投票の結果を無視できない法体系になっているのです。
結果的に日本の政策決定プロセスに外国人が入るという意味では、外国人参政権も外国人住民投票権も根幹は同じ問題だと危惧しているのですが・・・。
今西 どうしても投票したいのであれば、帰化すればいい話です。日本の政治に介入したいのなら、きちんとした形で参政すべきだと私は考えています。
中山 そのためには帰化要件の緩和も大切ですね。日本人でも交通違反をするのに、外国人はたった1回違反しただけで帰化が認められないような厳しい部分があります。そうした厳しい要件を緩和し、もっと常識的な範囲で検討すべきではないでしょうか。
外国人住民投票権付与の問題は今後も火種を生みそうですが、私はむしろメディアの関心を引くためのアドバルーン的な意味合いが強いと思います。大阪維新の会のように、地方分権で注目されたいと考えている首長も少なくないはずですから。