購入意向はアイパッドを上回る?
キンドル・ファイアは、米国ですでに予約注文を受け付けており、11月15日に米国の顧客に向けて出荷するほか、米ウォルマートや、米ベストバイ、米ステープルズ、米ラジオシャックといった大手量販店の約1万6000店舗でも販売する。
199ドルという価格は、米アップルのアイパッド(iPad)の廉価版と比べても半値以下であることから、消費者がどう反応するのか注目されている。
そうした中、米国の複数のメディアが興味深い調査結果を報じて、今、話題になっている。ある市場調査会社が2600人の消費者を対象にアンケート調査を行ったところ、5%の人が「キンドル・ファイアを既に注文した」あるいは「買うことはほぼ確実」と答えたという。
そのうちの26%が「アイパッドの購入を取りやめる」あるいは「延期する」と答えている。
アイパッドの初代機の発売前にも同様のアンケート調査を行っているのだが、その際は、「既に注文した」と「ほぼ確実」の合計が4%だった。このことからキンドル・ファイアはアイパッドを上回る好調な滑り出しを見せるのではないかと言われている。
ただ、米CNNマネーの記事によると、この調査の対象になったのは、アーリーアダプターと呼ばれるIT関連商品を真っ先に購入するタイプの層。消費者全体の購入意向を把握できるものではなく、結果はまだ何とも言えない。
たとえキンドルが売れてもアマゾンは一向に儲からないなどと指摘されているが、もし売れなければ、ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)の戦略は大失敗となり、投資した資金の回収も困難になる。
発売を目前に矢継ぎ早にプロモーションを展開する同社の姿から、その必死さが伝わってくる。
