フィンランドのノキアが同社としては初となる、米マイクロソフトのモバイル基本ソフト(OS)「ウィンドウズフォン(Windows Phone)」を搭載したスマートフォンを発表した。
「ルミア(Lumia)800」と「同710」と呼ぶ2モデルで希望小売価格は、420ユーロ(約4万4700円)と270ユーロ(約2万8700円)。
ノキアによると、既に多くの通信事業者から支持を得ており、前者は11月にフランス、ドイツ、イタリア、英国、スペイン、オランダで発売され、年末までには香港、インド、ロシア、シンガポール、台湾でも順次発売される。
後者も年末に向けて香港、インド、ロシア、シンガポール、台湾で販売され、いずれも来年初めには対象国が増える予定。
ノキアは携帯電話の出荷台数で世界1位のメーカーだが、スマートフォンなど高機能端末の分野では、米アップルの「アイフォーン(iPhone)」や、米グーグルの「アンドロイド(Android)」搭載端末にシェアを奪われている。
アナリストらの評判は上々
これまでも自社OSを搭載した高機能端末を市場投入してきたが、度重なる開発の遅れなどが原因で、ライバルに出遅れていた。
そうした中、昨年、米マイクロソフトでビジネス部門の社長を務めていたスティーブン・エロップ氏を最高経営責任者(CEO)兼社長に迎え入れ、高機能端末製品群の見直しを図っていた。
今年2月にはマイクロソフトとの提携を発表。ノキアの主要スマートフォンにウィンドウズフォンを採用し、両社が製品の開発計画でも協業することを明らかにした。今回はこうした高機能端末戦略の第1弾で、ノキアにとっては起死回生を狙う製品となる。