今年のad:tech tokyo(アドテック東京)は、10月26日(水)のスペシャルイベントを皮切りに、28日(金)までの3日間、ザ・プリンスパークタワー東京で行われる。開催を前に、主催者であるdmg::eventsのポール・ベクリー氏と、武富正人氏に今年の見どころを聞いた。
フェイスブックのエグゼクティブも登壇。ソーシャルメディア活用に注目が集まる
ベクリー ad:techはデジタルマーケティングを多方面から議論し、情報・知識を交換するイベントです。私たちの目的は、人々が集まって交流し、ビジネスにつなげるための「場」を作ることなのです。
マーケティングや広告にかかわる業界は、いま大きく変化しています。企業の予算は減り、消費者の広告に対する態度も変わってきている。そのような環境にある今年の ad:tech tokyo の主要なテーマのひとつは、ソーシャルメディアの活用です。
ソーシャルメディアは急速に拡大していますが、その活用はまだ試行錯誤の段階で、浮き足立っているマーケッターも多い。また、広告主にとって、ソーシャルメディアの使い方には、風評や場が荒れるといったリスクにどう対処するかという問題もあります。ad:techはそうした点を語れる場所でもあります。
武富 昨年までは「ソーシャルメディアを使わなければいけないけれど、どうしよう・・・」というような議論が多かったですが、今年はスピーカーも若手が多くなり、20代の社長がソーシャルメディアを使いながらグローバル展開している例や、中小企業での活用など、具体的な成功事例を知ることができると思います。
今回、フェイスブックのエグゼクティブが基調講演を行いますが、これは日本の業界全体にとって衝撃的なことでしょう。海外では、フェイスブックがトレンドになりつつある時に、フェイスブックの責任者が各国のad:techで基調講演を実施してきました。
2008年初頭にシドニー、2010年がシンガポール、2011年春がニューデリー、そして今回の東京です。日本にフェイスブックからキーノートスピーカーがやって来るということが、本年度を象徴するものになるかもしれません。
モバイル、スマートフォンとクリエイティビティも注目テーマ
ベクリー モバイルやクリエイティビティといったテーマも注目されます。クリエイティビティというのは、つまり消費者とどう対話するかということです。
クリエイティビティを生み出すには、デザインだけではなく、テクノロジーも必要です。世の中には情報があふれ、消費者はより貪欲になっています。テクノロジーを利用して消費者の目線を捉える努力をしていかなければなりません。