最近は「夏痩せ」という言葉が死語になりつつあるようだ。政府と電力会社から過度な節電を強要された今年は例外だったかもしれないが、エアコンの効いた快適な部屋で過ごしていると暑い夏でも食が進み、涼しさを感じるお彼岸の頃、決まってお腹の周りの脂肪が気になり始めダイエットを志す、というのが年中行事のようになってしまっている。
74歳で老眼鏡要らず、縄跳びは100回以上跳ぶ
さて、今年はどんな方法でダイエットに取り組むか。そう考えていた矢先、とてつもなく元気なスーパーおばあちゃんに出会った。74歳にして豊かな頭髪に白髪はほとんどなく、新聞や本を読む時に老眼鏡のお世話になることもない。
スクワットは平気で70回以上こなし、縄跳びは100回以上連続して飛ぶことができるという。お年寄りになると会話のスピードが落ちがちだが、早口が“自慢”の私の2倍以上の速さで言葉が飛んでくる。
医者に全くかからないのでデータで証明はできないものの、「体にはひとつも悪いところがない」と言い切る。健康料理研究家の若杉友子さん。見るからに逞しいおばあちゃんである。
健康の秘訣は食だという。若杉さんが主催する料理教室はいつも満杯。京都駅からクルマで3時間ほど走らないとたどり着けない交通の便の悪い京都府綾部市で開いているにもかかわらず、日本全国から受講者が集まってくる。
連休の狭間の今週は、このおばあちゃんのお話にお付き合いいただきたい。
若杉おばあちゃんは言う。「健康になりたかったら、そして痩せたいんだったら、あなたのお母さんが小さい頃に作ってくれたはずの日の丸弁当を見直しなさい」
日の丸弁当って、アルミ製の弁当箱の真ん中に大きな梅干が1つ。日本の国旗の形と色をしたやつでしょうか。
「そうよ。日本人なんでしょ。有難くそのお弁当をいただきなさい。もったいないからご飯つぶ1つも残しちゃダメよ。日の丸弁当を食べていれば日本人は健康になれるの」