ロシアにいると、いろいろと不思議な事件にぶつかるが、今回のモスクワ~サンクト幹線鉄道爆破事件もその1つだ。2007年にも同鉄道の「Nevski Express」は爆破テロの犠牲になって、60人ものけが人が出た。今回の事件と共通点が非常に多い。
最高時速に達したところで爆発が起きた
両現場間は、地図で見ると150キロほど離れている。モスクワを同じ19時に出発して、どうしてこれだけの距離差がつくのか不思議だが、犯人は非常に細かい情報を持っていたに違いない。
トゥヴエリ市を通過した列車は、その先ノヴゴロドを左手に見ながらほぼ一直線に北上してゆく。「Nevski Express」は、最高時速200キロということだが、まさにその最高時速で走行するのがこの区間だ。
2007年の事件では、時速180キロで走行中に先頭の機関車の下で爆破が起こったとされている。今回は最後尾の車両3両が脱線したとされているが、その中の1両は大きく破壊されていて、多くの犠牲者はそこから出ている。
たぶん、最高速に近い巡航中に起こった爆破のようだ。
事件発生日 | 2007年8月13日(月) 21:38 | 2009年11月27日(金) 21:34 |
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対象列車 | Nevski Express #166 モスクワ発サンクト行 |
Nevski Express #166 モスクワ発サンクト行 |
現場 | Malaya Vishera (Novgorod州) | Bologoye Erzovka (Tver州) |
乗客+乗員 | 231+21 | 663+21 |
けが人(犠牲者) | 60名 | (25名) |
爆破地点を一瞬にして過ぎ去る列車に対して、これだけ正確に火薬を爆破させるということは容易ではないだろう。