12日の東京市場はドル円、クロス円が軟調に推移する展開となった。日経平均株価は買いが先行したものの午後に入り続落に転じており、円とスイスフランが買われている。ドル円はお盆休みで閑散とした中、仲値算出にかけてじりじり上昇し、一時77.01近辺まで上値を伸ばした。ただ仲値後は値を落としており、ドル円の下落につれてクロス円も軟調に推移、ユーロドルやポンドドルもじり安の展開となった。
ギリシャに端を発したユーロ危機はコア国でもあるフランスにまで懸念が及んでいる中、14:30に第2四半期のGDP速報値が発表された。前期比は0%と予想0.3%や前期の0.9%を下回り2009年第1四半期以来の低い伸びとなった。ただユーロ売りの反応は限定的ですぐに戻している。この後の欧州市場での反応が注目される。本日は時間未定だがギリシャのGDPも発表される予定。
野田財務相は閣議後の会見で最近の円高傾向について、まだ一方的で偏った動きが続いているとし、さまざまな検討をさせてもらいたい、と介入以外の対応策に含みを残した。また、適切な対応が必要になれば秋に編成する第3次補正予算でも検討するとした。
Klugアナリスト 鈴木信秀