米ツイッターが、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を手がける新興企業を買収した。
ツイッターは収益拡大を狙って広告事業を強化しており、物品販売にも乗り出すと先頃伝えられていたが、今回の買収はその動きに向けた戦略の一歩と考えられる。
創業者は米ヤフー出身のエンジニア
買収したのは、2010年4月に設立された米サンフランシスコの「バッグチェック(Bagcheck)」という企業。2人の共同創業者はいずれも米ヤフーの出身者で、それぞれチーフテクノロジスト、チーフデザインアーキテクトという肩書で活躍していた。
そのうちの1人で最高経営責任者(CEO)兼最高技術責任者(CTO)のサム・パルーラ氏という人物は今回の買収に伴ってツイッターのエンジニアリングチームに加わる。
ツイッター、バッグチェックともに買収後の具体的な計画について明らかにしていないが、パルーラ氏がウェブサイトに公開した声明によると、サービスは今後も継続されるもよう。
しかし同氏は「状況は変わる可能性もある」としており、ユーザーがこれまで投稿したコンテンツをファイルに変換して、持ち出せる仕組みを用意したと述べている。
ツイッター、相次ぎ新興企業を買収
ツイッターはここのところ新興企業の買収に積極的だ。例えば昨年には、「アイフォーン(iPhone)」や「マック(マッキントッシュ)」向けのツイッタークライアントアプリケーションを手がけていた米アテビッツという企業を買収した。
その後もテキストメッセージサービスの米企業、ウェブ解析技術のカナダ企業を買収し、2011年に入ると、人気クライアントアプリケーションを手がける英ツイートデック(TweetDeck)、ソーシャルメディアのデータ解析を手がける米バックタイプなどを買収している。