米アップルは6日に開催した年次イベント「世界開発者会議(WWDC)」で、同社が販売、配布しているモバイルアプリの数が42万5000点になったと報告した。同社のアプリ配信サービスでは、2008年7月のサービス開始からこれまでの約3年間でダウンロード件数が140億件になったという。

アプリ配信サービス、開発者に25億ドルの恩恵

アップル、クラウド音楽サービスを準備中 米紙

アップルのアプリ配信サービスで開発者は25億ドルの恩恵にあずかってきた〔AFPBB News

 アップルはこれらアプリを開発するサードパーティー開発者に販売価格の7割を支払っており、その累計金額は25億ドルになった。

 スマートフォン「アイフォーン(iPhone)」やタブレット端末「アイパッド(iPad)」を取り巻くエコシステム(生態系)が拡大しており、アプリの数も着実に伸びているとしている。

 これに対し、米グーグルが先頃発表した同社サービスにおけるアンドロイド(Android)用アプリの数は20万点。ダウンロード件数は45億件となっている。まだアップルの数には及ばないものの、こちらも着実に増えているもようだ。

 米国の市場調査会社インスタットが7日に公表した調査報告によると、世界のモバイルアプリのダウンロード件数は2015年に480億件に達する見込みだ。

 モバイルアプリ市場は、新端末や、新規参入企業が登場し、新しいビジネスモデルも確立するなど、ここ数年高い伸びを示しており、今後もスマートフォンの普及を背景に成長すると同社は見ている。

新OSで200以上の新機能

 かつてコンピューターのソフトウエアと言えば、店頭でパッケージを購入し、フロッピーディスクやCD-ROMからインストールしていた。しかし今ではモバイル端末やパソコンのOSの中にソフトの販売店があり、消費者は購入という行為だけで、ダウンロードからインストールまで一切を済ませられるようになった。

 オンライン上にこうした巨大市場が誕生したことで開発者もその恩恵を受けており、大きな成功を収めている企業も多い。