ITSの技術開発の中で「隊列(プラトゥーン)走行」は各国がずっと取り組んできているテーマの1つだが、ヨーロッパではPROMETHEUSプロジェクトの中ですでに大型トラックを「ロードトレイン」化する社会的メリットに着目、一般道路での実証実験まで行っていた(日米は乗用車で。日本でここ数年、トラックの隊列走行技術開発をテストコースで実施)。最近は新たに『SARTRE(SAfe Road TRains for the Environment)』というプロジェクトが進行中で、その命名どおり「隊列(プラトゥーン)走行」をより現実的な形にすべく開発を行っている。その中で隊列への「合流」と「離脱」も重要なポイントとして着目されている。特に隊列からの離脱、それまで車内で別のことをしていたドライバー自身が運転を引き継ぐ瞬間は、多くの危険性が潜んでいる。こうした「人間=車両=道路」の部分自動化の難しさに着目した日本の研究開発はほとんどないのが実情。(図版:Volvo Car Group)