7月13日、ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地で、記者団の取材に応じるトランプ米大統領(写真:ロイター=共同)
「プーチンは多くの人々を欺いてきたが、私は騙されない」
[ロンドン発]ドナルド・トランプ米大統領は7月14日、ホワイトハウスで北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長と会談し、報道陣に「私たちはロシアに非常に不満を抱いており、50日以内に合意に至らなければ、非常に厳しい関税を課す」と表明した。
「約100%の二次関税だ。米国はロシアとウクライナとの戦争に約3500億ドル(約51兆円)を費やしており、戦争を終わらせたいと考えている。ウラジーミル・プーチン露大統領には失望している。2カ月前には合意できると思ったのに、どうやらそうなっていない」(トランプ氏)
「これまで4回ほど合意に至るかと思ったが、今もなお交渉中だ。ただの話ばかりで、その後にキーウにミサイルが撃ち込まれ、60人が殺される。プーチンと電話を終えるたびに“いい会話だった”と思うのだが、その夜にミサイルが撃ち込まれる」(同)
トランプ氏は「電話のあと妻のメラニアに“また都市が攻撃されたって本当?”と尋ねられる。プーチンは多くの人々を欺いてきた。ビル・クリントンもジョージ・W・ブッシュもバラク・オバマもジョー・バイデンも騙された。でも私は違う」と宥和政策からの転換を宣言した。