1等3000万円の当せんと3等1万円の当せんにシフトした「ミニ」
つづいて、年末ジャンボミニについてみてみよう。
ジャンボと違ってジャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞合わせて5000万円にとどまる。この年末ジャンボミニに対しても、昨年のものからいくつかの変更が行われている。
(1)当せん金3000万円の1等の当せん本数が、昨年の1ユニット(1000万枚)あたり4本から、今年は10本へと2.5倍に増加
(2)それとともに、当せん金1000万円の1等の前後賞の当せん本数も、昨年の1ユニットあたり8本から、今年は20本へと2.5倍に増加
(3)当せん金100万円の2等の当せん本数が、昨年の1ユニットあたり700本から、今年は300本へと半減以下に減少
(4)当せん金1万円の3等が新設されて、当せん本数は1ユニットあたり1万本とされた
*1枚300円に対する当せん金の期待値は、150円のまま変わらず
今年の宝くじでは、1等前後賞合わせて5000万円の当せん本数を2.5倍に増やし、当せん金1万円の3等を新設した一方で、当せん金100万円の2等の本数を減らす形で、組み替えを行ったことになる。つまり、1等の当せんと3等1万円の当せんにシフトしたわけだ。
これは、100万円の高額当せんを増やしたジャンボとは対照的な変化といえる。実は昨年、ジャンボミニは、当せん金5万円や1万円の等級をやめて、100万円の当せん金に組み替えていた。今年は、一昨年までの姿に戻して、当せん金1万円の等級を復活させた格好だ。
これにより、1ユニットあたり、1万円以上が当たるくじの本数は、昨年の712本から、今年は1万330本へと大幅に増加する。
平均的には、1枚300円のくじを969枚買ったら、1万円以上の賞が1本当せんする計算になる。ジャンボの「くじを885枚買ったら1万円以上の賞が1本当せんする」という話に比べると、購入するくじの枚数はやや多くなる。
969枚のくじからは、平均的に4等9本、5等96本の当せん金(5万5800円)の当せんも期待できる。1万円以上の賞の当せんと合わせて、6万5800円以上の当せん金の受け取りが期待される。ただし、くじを969枚買うためには29万700円が必要なので、やはり平均的には持ち出しとなる。
それでは、今年の年末ジャンボミニの魅力は一体何なのか? ずばり、1等前後賞合わせて5000万円の当せん本数の大幅増加だ。昨年まで1ユニットあたり4本だった当せん本数が、今年は2.5倍の10本に増加している。5000万円といえば、大変高額な当せん金といえるはずだ。
ジャンボミニの1等の当せん確率は0.0001%で、これは、ジャンボの1等の当せん確率0.000005%の20倍に相当する。高額な当せん金を受け取れる確率が、かなり高いことになる。
年末ジャンボミニは、「1等前後賞合わせて5000万円の高額当せんにチャレンジしたい」という希望に沿ったくじと言うことができる。