「初老」──そう呼ばれる年代になったとき、どんな楽しみが待っているのだろう。「はじめての初老」を迎えたコラムニスト・石原壮一郎と漫画家ザビエル山田がタッグを組んだ「怒らない、悩まない、嫌われないための……」いや、「新しい老」と向き合うための「初老」養成講座。(JBpress)

文・石原壮一郎/4コマ漫画&イラスト・ザビエル山田

初老の悟り! 「モテたいけどモテない」からこそ味わえる幸せ

 人間は悲しいことに、いくつになっても「モテたい」という気持ちを捨てることはできません。自分自身の「モテたい」という気持ちと実際のモテっぷりとのあいだには、常に巨大なギャップがあるのが常。もちろん、相手が異性だろうが同性だろうが自分の性自認がどうだろうが関係ありません。

 しかも、というか、それはさておき、というか、年齢を重ねるにつれ、モテる可能性はどんどん低くなり、モテとはどんどん縁がなくなります。いっぽうで、具体的にどうこうしたいわけではなくても、具体的に何ができるわけはなくても、漠然としたモテへの憧れはいっこうに減っていきません。

 でも大丈夫です。気を落とす必要も、煩悩まみれの己を責める必要もありません。多くの初老に否応なしに訪れる「モテたくてもモテない」という状態こそが、じつは無限の幸せをもたらしてくれます。その理由をご説明いたしましょう。

 世の中には、性別や年齢を問わず、4種類の人間がいます。