「彼が高齢であることは誰もが知っていること。けれども、周囲にいる人間は彼を怒らせることを恐れて、年齢については話したがらない」
過日、ワシントンにいる知人と連絡をとっている時に出た話だ。
ジョー・バイデン大統領は今年11月に80歳を迎える。2024年の大統領選で再選された場合、任期終了時には86歳になる。
もちろん米政治史上、最高齢の大統領である。現時点では、バイデン氏は再選に前向きな姿勢でいると言われる。
だが米民主党内では「ちょっと待った」との思いを抱いている関係者が少なくない。
本人は2期目に向けて大統領選に挑もうとしていても、党内部では若いリーダーを擁立すべきとの声が高まってきている。
米月刊誌「アトランティック」のマーク・レイボビッチ氏は単刀直入にこう述べる。
「ジョー・バイデン氏は2024年の大統領選に出馬すべきではない。歳をとり過ぎている」
この見方はいま、多くの米国人を代弁していると言っても過言ではない。
ハーバード大学アメリカ政治研究センターとハリス・インサイド・アンド・アナリティクスが7月1日に発表した共同調査によると、バイデン氏の再選を望んでいる有権者は29%でしかないことが分かった。