スペイン代表のルイス・エンリケ監督(写真:AP/アフロ)

 カタールW杯グループリーグ第3戦で日本と対戦するスペインは6月に4試合を行った。

 ネーションズリーグ4連戦の相手はポルトガル、チェコ、スイス。W杯でも優勝候補の一角のポルトガルは当然のこと、出場国スイスも、チェコも実力国だ。大会まで残り5カ月、ルイス・エンリケ監督にとってもテストという意味では最終段階に入っていた。

 印象に残ったのは、ポルトガル戦後の指揮官の言葉だ。

「このチームには代替不可能な選手というのはいない。いや、ほとんどいない」

ブスケツとウナイ・シモンへの揺るがぬ信頼

 彼はもともと先発を固定しないタイプで、驚くような人選もする。昨年9月にはバルサで出たての17歳ガビをためらわずに招集した。最近ではメディアやファンにあまり注目されないサラビアを主力に抜擢している。

 自らのサッカーに合うと思えばすぐに呼びピッチに立たせるスピード感。年齢や知名度など関係なく、代表歴や実績はそれほど意味を持たない。

 そんな指揮官にとっても絶対的な存在はセルヒオ・ブスケツとウナイ・シモンだろう。