経済安全保障政策に精通する自民党税制調査会長の甘利明氏

(井上 久男:ジャーナリスト)

 自民党総裁選の投票が明日(2021年9月29日)行われる。この選挙に勝った政治家が第100代の総理大臣となる。首相になるような政治家に求められるのは、国家観だ。

 米国と中国という二大強国が激しく対立して覇権争いを展開する世界情勢はこれからますます厳しくなるだろう。世界はいま、新型コロナ対策に躍起だが、やがてこれが終息すれば、米中両国のバトルはさらに強まるだろう。

 先進国G7の中では日本が最もその大きな影響を受けると筆者は思っている。なぜなら日本は中国とは地理的に近く貿易も盛んであると同時に、米国とも経済交流が盛んなうえ、日米安全保障条約の下で強固な軍事同盟を結んでいるからだ。

 大きく世界情勢が動く中で、日本をどのような方向に導くのか明確な国家観がなければ、国家としての方向性を誤らせる。単に国民からの人気を得たいがための政策を立案、実行するだけでは国家存亡の危機を迎えかねない。国家としての生存基盤をどう維持し、あらたに発展させていくかが重要になる。