浅草を出発して茨城県の大洗からフェリーで北海道へ向かったガンプ鈴木さん(9月5日、堀田一芙さん提供)

 いつになったら旅行ができるのか――。観光に出かけたい方も受け入れる側も、新型コロナウイルス感染症の流行をいい加減にしてくれとの思いでいる。

 幸いワクチン接種は順調に進んでいるようなので、早晩緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は解除に向かってくれると信じたい。さて、こうしたなか沈んだ心を癒してくれそうなプロジェクトが始まる。

 足の向くまま、気の向くまま、日本全国の面白そうな場所を人力車で回るというのである。そして見たもの聞いたことで、これはと思ったら動画やネットで配信する。

 おじさんタレントがロードバイクで全国を走り回るNHKの人気番組があるが、その人力車版と言ってもいいかもしれない。

 ただし、NHKが視聴者の便りを基に行き先が決まっているのに対し、こちらは人力車の車夫が気ままに行き先を決める。

 その車夫とは、浅草の人気車夫であるガンプ鈴木(本名:鈴木悠司さん31歳)さんだ。

 ガンプさんは人力車の魅力を伝えるため世界中を人力車で回るプロジェクトを進めており、コロナ前には米国を横断中だった。

 コロナで帰国を余儀なくされ、それなら日本の知られざる魅力を発見して発信しようと思い立ったという。そしてもう一つ、ガンプさんの背中を押した出会いがあった。

 大人が小学生に戻った気になって謙虚に学び直すプロジェクト、「熱中小学校」を全国に次々と開設している堀田一芙さんだ。

参考:熱中小学校の記事「釣りバカの“浜ちゃん”が楽しい遊びを徹底指南」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54411)「人口減に終止符、山形県高畠町の情報発信大作戦」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54013)など、元日本IBM常務だった堀田さんの経歴などもこちらに。

 地方の活性化につながるプロジェクトには積極的にかかわって行きたいという。その堀田さんに、コロナ禍中における人力車による日本縦断の意義と狙い、熱中小学校とのコラボレーションなどについて聞いた。