トランプ前大統領が退任後初の支持者集会を開催した(6月26日オハイオ州ウェリントン、写真:ロイター/アフロ)

 2020年11月の大統領選挙で敗北したドナルド・トランプ前大統領(75)の周辺が、にわかに慌しくなっている。

 理由はズバリ、2024年の大統領選挙にトランプ氏の再出馬が取り沙汰されているからだ。

 本人が出馬を公表したわけではないが、周辺の状況を眺めると、出馬の「可能性は十分にある」と述べられるかと思う。

 トランプ氏の長年の顧問ジェイソン・ミラー氏は6月初旬、NBCテレビに述べている。

「トランプ氏が政治的に自信を得たとしたら、(出馬する)チャンスは十分にあると思う」 

 ただ現実的には、2024年大統領選の前に2022年の中間選挙があるため、トランプ氏はより多くの共和党議員を勝たせるために全米各地で政治集会を開き、党のために活動をしていくはずだ。

 事実、6月26日にアイオワ州ウェリントンで大規模な政治集会を開き、数千人の支持者を前に1時間半にわたって演説をした。

 トランプ氏は中間選挙で、共和党が連邦上下両院で過半数を得るために尽力すると述べると同時に、「2020年の大統領選は不正があった」とも主張。

 聴衆も「トランプ勝利」と連呼して応えた。トランプ氏も「これまで(大統領選には)2度(16年と20年)勝ったが、3度目も勝つ必要がある」と、同氏らしい強気の発言を行った。

 この言葉だけで2024年選挙への出馬が約束されたわけではないが、同氏からは「隠しきれない」ほどの思い入れが感じられる。