月に一度、iDeCoの中身を確認する習慣をつける
通常の投資信託とは異なるiDeCoのメリットとして、
- 必要に応じて、購入する商品や配分を変更することができる
- 現在保有している商品を売却し、他の商品を購入するスイッチング(商品の預け替え)ができる
という点が挙げられます。
例えば、新型コロナウイルスが発生する前に運用していた、株式メインの運用商品Ⓐが値上がりして利益が出ているので、売却して元本を増やし、債券メインの運用商品Ⓑを購入して株の下落に備える、ということもできます。
今20代で、年金を受け取るまで40年近く運用期間がある方でしたら、日本株中心のアクティブ型投資信託40%、外国株中心の投資信託20%、債券型の投資信託20%、元本確保型20%の資産配分でスタートとするのもいいでしょう。運用期間が長ければ、それだけリスクを大きくできます。
ただ、運用商品は多くても5種類内にすべきだと思います。商品を多くしても、同類の商品が増えて管理が複雑になるだけです。国内株、外国株、債券、元本確保型が1つずつあれば十分でしょう。
そして運用が始まったら、①と②の手法を使います。経済状況の変化に応じてiDeCoの資産の中身を見直し、資産配分の変更、スイッチングを行います。ただ、適切なスイッチングをするためには、iDeCoを扱う金融機関のホームページで運用資産の情報を確認する必要がありますし、運用商品の特性を理解できていることも必要です。やるべきことが山積していますが、運用の世界に足を踏み入れたのですから、月に一度程度は、自分のiDeCoがどうなっているのか確認することを習慣にしましょう。
そして、iDeCoの運用は、自分なりの「コツ」を覚えることが大切な一歩です。通常の投資信託でしたら、「ほったらかして、じっくり増やしましょう」と言えるのですが、iDeCoは基本、解約ができません。ほったらかしが最良の結果を生むとは言えないのです。
運用中の資産配分の変更とスイッチングは、いくつかの投資信託などを組み合わせて運用するiDeCoからこそできることで、1つの商品ではできることではありません。このiDeCoならではのメリットをうまく利用して、長い目で運用することをおすすめいたします。