「私は誓う。国を分断させるのではなく、団結させる大統領になると。青色(民主党)と赤色(共和党)に分かれた州ではなく、団結した州を見る大統領になると。この国を、世界が尊敬する、癒やされた国にする!」
日本時間の11月8日昼前、米デラウェア州ウィルミントンで、ジョー・バイデン前副大統領が、副大統領に就くカマラ・ハリス上院議員を伴って、高らかに勝利宣言した。大統領選挙の投票から4日も経っての勝利宣言は、極めて異例である。
菅首相、ツイッターを使っていち早く祝福メッセージ
日本では、菅義偉首相がいち早く、ツイッターに祝福メッセージを投稿した。
<ジョー・バイデン氏及びカマラ・ハリス氏に心よりお祝い申し上げます。日米同盟をさらに強固なものとするために、また、インド太平洋地域及び世界の平和、自由及び繁栄を確保するために、ともに取り組んでいくことを楽しみにしております>
早速、日本政府関係者に聞くと、菅首相は「バイデン勝利」に上機嫌だという。
「菅首相は、表向きは内政不干渉を貫いていたが、心の中ではバイデン勝利を願っていたのではないか。
もしもトランプ大統領が再選されたら、これまで世界で一番トランプ大統領から信頼を勝ち得ていた安倍晋三前首相のような芸当は、菅首相にはとてもできない。そうなると、『日本に頼めばトランプ大統領に伝えてくれる』として擦り寄ってきていた各国首脳も、日本に期待しなくなるだろう。
その点、バイデン大統領なら、すべては一から仕切り直しなので、菅首相としてはよほどやりやすい。加えてバイデン氏は、トランプ大統領のような直感によって物事を決め、かつ朝令暮改する指導者ではない。国務省などが積み上げてきたものを重視するオーソドックスなスタイルだから、菅首相としては、自分と似たタイプに思えて親近感が沸くのだ」
日米ともに新時代というわけだ。