(鈴木文彦:大和エナジー・インフラ 投資事業第三部副部長)
収益力強化と地域振興の両面から、地域金融機関には担保や保証ではなく融資先の将来性を重視した「事業性評価」および事業性そのものを高めるコンサルティング機能の拡充が求められている。奇しくも、コロナ禍にあってまさに真価が問われる局面となった。
コロナ後の取引先企業の事業継続は関連融資を増やした銀行の課題でもある。とはいえ、後述するように、コンサルティング機能は事業性評価とともに、従来の融資とは異なる投資に近しい発想だ。長年染みついた融資の考え方は、コンサルティング機能の拡充に無意識のうちにブレーキをかける可能性がある。投資の発想に切り替えることが大事だ。