信用取引のデメリット

 このように便利な信用取引ですが、デメリットもありますので十分理解しておきましょう。

デメリット① レバレッジをかけて読みが外れたら現物取引よりも損失が大きくなる

 デメリットの1つ目は、レバレッジを利かせて資産額以上の取引を行った場合は、相場が読み通り動けば大きなリターンが見込める分、読みが外れると現物取引よりも損失が大きくなることです。また、株券を担保に入れて取引を行った場合は、相場が値下がりした場合は、信用取引で買った株(建玉といいます)と担保の株券の両方の値下がりによる損失の可能性があることを理解しておきましょう。

デメリット② 取引に期限がある

 2つ目には、通常の信用取引には期限があることが挙げられます。取引所が標準のルールを決めるスタンダードな信用取引は制度信用取引と呼ばれ、6カ月以内に反対売買して取引を終了させなくてはなりません。6カ月の期日が来た場合は、信用買いの場合は信用取引で買った株を現金を払って引き取る「現引き」を行うか、市場で売り決済をしなければなりません。

デメリット③ 取引が長くなるほど諸経費がかさむ

 信用取引は取引の手数料のほか、金利や貸株料などの諸経費がかかります。細かくは割愛しますが、取引の決済が長くなるほど諸経費がかさみます。このため信用取引は短期での決済を心がけると良いでしょう。

リスクを理解して利用すれば様々な場面で活用できる

 ご案内したように信用取引はメリットが大きい一方でデメリットもあります。投資初心者の方に、積極的におすすめはしませんが、きちんとリスクを理解して利用すれば信用取引は様々な場面で活用できます。

 証券会社も、信用取引の口座開設の際は投資家の投資経験やリスクの理解度を丁寧に確認し、問題ない場合に開設できる仕組みにしています。興味のある方は証券会社のホームページなどに詳しい案内が掲載されていますので、参照してみてください。