コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社は2020年6月、新型コロナウイルス感染症拡大がもたらす社会の変化「新たな日常(New Normal)」に対応すべく、「新しい働き方」の導入を発表した。これにより、従業員の安全と企業継続のバランスをとり、新たな企業文化やワークスタイルを確立していくとしている。

原則在宅勤務やオフピーク出勤の導入を通じ、社員の安全とビジネスの継続を両立

 コカ・コーラは、新型コロナウイルス感染症による社会の混乱が起こる以前の2019年より、「スマート経営」を目標に掲げ、全社員へスマートフォンを配布し、本格的なテレワーク体制の構築に取り組んできた。また、テレワーク中のより柔軟な働き方の実現に向け、経費精算や稟議承認などの業務のペーパーレス化を促進。これらの実績から、新型コロナウイルス感染症拡大下における在宅勤務への移行もスムーズに行えたという。

 このような中、同社は緊急事態宣言の解除後も従来の出社を中心とした働き方には戻さず、「原則在宅勤務制度」や「時差出勤」等を柱とする「新しい働き方」の制度を導入。従来から取り組んできた、コアタイムを排除した「スーパーフレックス制度」や「育児のための有給取得推奨」、「ベビーシッターの提供」等の提供も継続する。また、新しい日常に対応すべく、システムやインフラ、プロセスの導入に向けた準備や、企業文化やマインドセットの醸成を段階的に進めていく計画だ。

「新しい働き方」として導入した主な取り組みは以下の通りだ。

・原則在宅勤務とし、必要な場合週2日を限度に出社を許可
・出社時は時差通勤やオフピーク出勤を推奨
・出社時はマスクの着用を義務化
・従業員の海外渡航は原則禁止
・対面での会議を原則禁止、5名以上の会議はすべてオンラインにて実施

 社員の安全とビジネスの継続性確保とのバランスを取りつつ、新しいワークスタイルを提案・創造し続けたいとしている。

 新型コロナウイルス感染症は第2波も警戒されており、今後もしばらく継続すると見られ、より柔軟な対応が求められる、今までになかった「新たな日常」の中で、従業員の安全と企業の継続的な発展への道として、対応策を模索してみてはいかがだろうか。
 

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HRプロ編集部

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