日本ビジネスプレスの執筆陣の1人である山崎養世氏が代表理事を務める一般社団法人・太陽経済の会の設立記者会見が2月18日の午後、東京・有楽町の日本外国特派員協会であった。

太陽経済の会について説明する山崎養世氏(右)と黒川清・日本政策研究大学院大学教授(左)

 産業革命以来、石炭、石油をベースに世界経済は発展して来たが、枯渇が見えている石油に代わる新しいエネルギーを核に世界経済は次の発展段階を迎える。それが太陽エネルギーであり、それを活用する要素技術は日本に豊富にある。

 問題は、そうした要素技術を素早く組織だって活用できるかだ。それは、日本の役割であると同時に閉塞感漂う日本経済が活性化する唯一の道であるというのが同会の設立趣旨である。

 「石油をベースとしてきたこれまでの経済から、太陽エネルギーをベースとする経済に日本はいち早く切り替えて世界のロールモデルとなるべきである。エネルギー需要が今後爆発的に増える中国やインドにそのモデルごと輸出できるようにしたい」と山崎氏は語る。

 記者会見はすべて英語で行われ、海外メディアから鋭い質問がいくつも飛んだ。現在起きているのは金融危機を発端にした経済危機であり、太陽経済への移行がなぜ経済の拡大につながるのか、など。

 それに対しては、「現在の経済危機がたとえ金融危機を発端として起きていても、その背景にはエネルギー危機があった。危機の本質はむしろこちらの方で、太陽経済への移行をはっきりと打ち出せば経済は発展に向かう」と山崎氏は答える。

 一方、記者会見に発表者の1人として同席した元日本学術会議会長の黒川清・日本政策研究大学院大学教授は、「こうした世界の枠組みを変えるような取り組みは、日本だけではなく広く海外に向けて発信すべきだ」と語り、海外への発信メディアとして日本ビジネスプレス(JBpress)の試みも面白いと、日本ビジネスプレスに期待する発言もあった。

 太陽経済の会のホームページはこちら。今後、会員を広く集めていくという。