2016年12月、アメリカ・ワシントンで開かれた慰安婦像の歓迎式に出席した元慰安婦の吉元玉さん(中央)と尹美香挺対協代表(当時。左の人物)。この時は政治的配慮から設置場所が見つからなかった慰安婦像だが、2019年10月、バージニア州アナンデールに設置された(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

「親日・反人権・反平和勢力が最後の攻勢をしている」

「一部のマスコミと親日勢力の恥ずべき歴史隠しの試みが度を越えている」

 元慰安婦・李容洙(イ・ヨンス)さんの暴露で始まった尹美香(ユン・ミヒャン)正義記憶連帯前理事長に対する疑惑提起について、韓国の与党「共に民主党」の関係者たちは、全てを「親日勢力の攻撃」と決めつけることにしたようだ。

「水曜集会の象徴」からの告発

 5月7日、慰安婦被害者の李容洙さん(91歳)は、大邱(テグ)で記者会見を開き、「学生たちに憎悪と傷ばかり教える水曜集会にはもう参加しない」との爆弾発言をした。

 水曜集会は慰安婦問題と植民地支配に対する日本政府の謝罪を要求する抗議集会で、名前のように毎週水曜日の12時から日本大使館の前で行われる。正義記憶連帯が主催して元慰安婦らが出席するこの集会は、1992年からもう29年も続いている。

 李氏はこの水曜集会の“象徴”とも言うべき人物だ。李氏は1993年から、自分が元慰安婦であることを明らかにし、尹美香氏と活発な慰安婦運動を繰り広げてきた。その李氏が突然記者会見を開き、尹氏を非難したのだから韓国中が仰天した。