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(後藤 健生:サッカージャーナリスト)

 国内での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の爆発的感染はどうやら回避できたようだが、“収束”の見通しはいまだに立たっていない。全国の多くの地域では学校の休校が続いており、それに伴って「9月入学」がしきりに取り沙汰されている。

 3月以降の休校によって学習課程の遅れが生じており、そのため再開後には土曜日にも授業を行ったり、夏休み期間を短縮したりする必要がある。だが、長期休校の後に、いきなり授業時間を増やしたり、夏の猛暑の中で毎日登校させることは学生・生徒にとって負担が大きすぎる。

 そこで出てきたのが「9月入学」だ。卒業・終業時期を来年(2021年)の7、8月まで延ばせば、ゆとりをもって授業を実施できるというわけだ。しかも、9月入学はこれまでも議論されてきた案だ。“国際標準”である9月入学が採用されれば、日本人学生の海外留学や外国人留学生の受け入れが容易になるという大きなメリットがある。

 ただし、日本では会計年度が4月から翌年3月までであるなど調整すべき課題は多く、9月入学には反対論も根強い。

サッカー界で何度も議論されてきた秋春制導入

 さて、日本のプロ野球(NPB)は開幕が延期されたままであり、サッカーのJリーグは2月下旬以来中断が続いている。5月11日に開かれた両者合同の「新型コロナウイルス対策連絡会議」でも再開の日付は確定できなかった。開幕・再開は早くても6月末といったところだろう。