プロ野球阪神タイガースの3人の選手がコロナウイルスに感染していたことが判明し、入院していましたが、無事3人とも退院することができたとの報道がありました。
何よりと思います。
選手たち、あるいは芸能人などにもあるケースとして、発熱や無気力感などと共に「においや味を感じなくなる」という症状が報告されています。
味覚や嗅覚が失われる現象は「風味障害」などと呼ばれ、今回のコロナウイルス疾患の特徴の一つとなっています。
普通の風邪を引いても、例えば鼻水とか鼻づまりとか、そんな理由によって嗅覚が阻害されるケースは当たり前に起こります。
しかし「味覚」はちょっと具合が違っていそうです。
味覚や嗅覚は、視覚や聴覚と違い「ケミカルセンス」と呼ばれ、化学的な反応、つまり「匂い分子」などの物質がやって来て、それが鼻腔内の感覚細胞にキャッチされて発生するので、実は私たちの身体の中に「モノ」を取り込んでいます。
これに対して、音は空気の振動でしかなく、視覚は光を見ているわけですから、物質のやり取りは存在しない。
嗅覚を新型コロナウイルスが阻害するメカニズムについては、米ハーバード大学メディカルスクールのデビッド・ブラン博士たちのグループが、嗅覚細胞がコロナウイルスに感染すると炎症を起こして、においを感じなくなる可能性を指摘しています。
味覚についても同様のメカニズムが考えられるのかもしれません。