株式会社スタジアムは2020年2月、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う選考・採用への影響を調査し、その結果を発表した。全国の1万1764社を対象としたもので、調査期間は2020年2月6~8日。本調査によって、企業における採用活動への影響と実際に講じている対策が明らかになった。

「今後影響が出てくると思う」が約半数以上。すでに影響を受けている企業も

 新型コロナウイルスの感染拡大が社会問題になっているなか、企業の採用活動に変化や影響はあるのだろうか。まず、「新型コロナウイルス感染拡大に伴い、選考活動への影響は出ているか」と質問した結果、6%が「すでに影響が出ている」と回答した。具体的な影響について尋ねると、中国人留学生の採用を決めている企業では、中国国内の大学閉鎖によって卒業証明取得ができず、ビザの申請に遅れが生じる事態が起きていることがわかった。

 一方で、「現在は影響は出ていないが、今後影響が出てくると思う」と回答した人は46%となり、約半数が採用時の面接や選考などへの影響を予想している様子が見て取れる。

面接や選考日程の再調整の多発など、採用担当者の業務量の増加を懸念

 次に、「選考活動に対してどういった影響を及ぼすと思うか(または、すでに及ぼしているか)」を尋ねたところ、「日程再調整が多発することで事務作業が増加する」が28%と最多回答となった。次いで「採用スケジュールが遅延していく」が25.2%となり、人事担当者の業務負担に対する懸念がうかがえる。