前回は、滋賀県東近江市で「水と森」の保全に関わる山口美知子が立ち上げた〝薪割りプロジェクト〟を紹介した。今回はやはり山口がタッチするもう一つの取り組みを取り上げたい。
(前編はこちら)「よそ者公務員」だからできた里山再生の薪割り事業
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58933
琵琶湖を赤潮から守るせっけん運動
補助金といえば、「縦割り」「無駄」「利権」といったマイナスのイメージがあるが、それとは全く異質の手法がある。
それは、ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)だ。行政の事業を民間事業者などに委ねる手法である。民間事業者はまずは投資家からお金を集める。成果が出たら、行政側が投資家にお金を出す。
従来の補助金は、成果があるなしは関係なかったが、SIBは成果を問う。つまり、成果があった事業にだけ、お金が出る。税金の無駄遣いを排除できる仕組みだ。SIBはイギリスで広まり、世界で関心が高まっている。