どのような環境にも打ち勝てる人のマインドセットとは
働く人にとっての理想の会社とは、「仕事が充実していて、自分が休みたい時に休める。そして余暇を楽しみつつ、貯蓄もできるだけの給料がもらえる」ということに尽きるかもしれません。その条件を満たすには、「会社そのものに体力がある」、つまり「利益が出ている会社である」、ということが最低条件になります。
近年は、ベンチャーキャピタルや個人投資家が投資対象として企業に出資をすることも多くなりました。一方で、彼らが赤字を我慢してくれるのは数年が限度。事業を黒字化できなければそれ以上のお金を出すこともなくなり、その資金をベースに提供されていた給与や福利厚生は縮小せざるをえなくなります。だから、単に「会社に現預金がある」だけではダメなのです。会社員の人たちが継続的に安定した生活を享受するためには、勤めている会社の「黒字化」が必須なのです。
会社を黒字化するには、経営者一人が努力しても無理があります。社員一人ひとりが「スキル」「モチベーション」「体力」など、経営者の考えるレベルにどこまで「ついていけるか」がカギになります。ですから、経営者が非常識な経営方針を打ち出していたら、それについていける社員は物理的にいないので黒字化は無理でしょうし、他方、経営者が至極まっとうな経営方針を打ち出していたとしても、社員がそれについていける「力」がなければ、その場合も黒字化は無理でしょう。
転職をする際に、「社長の経営方針についていけなかった」という理由を挙げる人がいます。では反対に、「どのような経営方針でもある程度ついていけますし、結果はそれなりに出せますよ」と言える人は実際にどれくらいいるのでしょうか。実は伸びている会社、継続して利益を出している会社の社員というのは、自信を内に秘めたマインドセットを習得しているのが事実です。「こういう環境が整っていないと自分は良いパフォーマンスを発揮できません」という繊細な人ではなく、どのような環境下、状況の変化にも、「まあ、良いですよ」と自分で調整、調節ができる「余裕のある」人が多いのです。そのような人は、どんな職場環境にも左右されることなく、常に「仕事もプライベートも充実した生活を送れる」という状況になるのではないでしょうか。