不安を取り除いてもらえるメリットを求めてもよい

Bさん:30歳・男性Bさん:30歳・男性
埼玉県の賃貸住宅で一人暮らし。病院で管理栄養士の仕事をしている。近い将来、結婚することを視野に入れながら、2年程前から資産運用を実践。

――これまで、投資による資産運用の経験はありましたか。

Bさん いえ、ありません。仕事が忙しく定期預金は貯まる一方だったのですが、ある時、銀行から営業の電話があって“資産運用でお金を増やしませんか”と提案されたことが、意識付けのきっかけになりました。それが2年程前の話です。いままで貯めた大事なお金を運用するのであれば、ちゃんと勉強してから始めようと思いました。

「投資信託」というキーワードは理解していたので、ひとまず無料のセミナーならすべて行こうといった心づもりで、銀行や証券会社、直販の投信会社が主催するセミナーや勉強会に足を運びました。まずはNISAやiDeCoを優先して活用しようと決めましたが、どこで買うかまでは決めかねていました。

――IFAという存在を知ったのは、どうした理由からですか。

Bさん ネットで検索している中でたどり着きました。ファイナンシャルスタンダードのセミナーに参加したのもネットからです。これまでも、NISAやiDeCoを通じて投資信託を購入するのであれば、銀行はあまりお勧めできないといった評判を聞いていました。銀行が儲かるような商品を勧められるからといった理由です。

 資産運用について、長期投資や分散投資の大切さなどを学ぶことはできましたが、適切な商品選択や付き合い方は、個人では難しいと感じていました。仕事をしながら投資状況をチェックするにも全部は見ていられません。ネット証券ではなく、的確なアドバイスをしてくれる中立的な人がいたら安心だろうなという思いが、IFAの活用を考えるようになった背景です。

――IFAの選び方について、ご自身の中で基準はありましたか。

Bさん ファイナンシャルスタンダード以外にも、いくつかのIFAに相談を持ち掛けました。それぞれにお勧めのポートフォリオを提案いただいたのですが、なぜお勧めなのか、その説明への納得感を基準にしました。「株式が中心」「相場が良好」といったレベルより一歩踏み込んで戦略を感じられたのが評価ポイントになりました。

 もちろん、こちらは素人なので、理解が難しそうな言葉は簡単な言葉に置き換えたり、絵で見た方が分かりやすい解説は、ホワイトボードを用いたり、専門的な分析はチャートを多用したりといった、説明に対する工夫も安心できると思いました

金融商品の価値は目に見えない金融商品の価値は目に見えないので、それをいかに絵や言葉でわかりやすく説明してくれるかは、アドバイザーに求められる必須の能力といえる(写真はイメージです)

――投資金額や運用目標を含め、ポートフォリオの概要を教えてもらえますか。

Bさん 数百万円といった一括投資に、月々8万円の積立投資を組み合わせた運用を5本の投資信託で実践しています。長期での運用期間を前提に年利7%程度を目標に据えています。

 投資信託の対象は、世界の優良企業に投資するものや、トレンドフォロー、株式キャッシュ戦略など株式を中心に様々です。個別の商品ではリスク値が10%を超えるものもありますが、ポートフォリオでは一桁に抑えた組み合わせになっています。

 投資を始めてから2年程、厳しい市況環境で不安になることもありましたが、面談して話をすると気持ち的にはすっきりします

――今後の目標やIFAに対する期待を聞かせていただけますか。

Bさん もしかして、近い将来に結婚などで資金ニーズが生まれた際は、一部解約の相談が必要になるかもしれませんが、基本的にはじっくり取り組みたいと思っています。銀行や証券会社以上のリターンを期待したいし、30歳より以前に資産運用を始めておいてよかったと、将来思えるようなサービスを期待しています。

 仕事が忙しい人やお金を動かすのに不安が強い人は、コストを払ってでも不安を取り除いてもらえるメリットをIFAに求めてみてよいと思います。

 【取材後記】
お二人に共通するのは、資産運用について真面目に考えていること。そして、自分にできることと自分には難しいことを理解して、難しいことをIFAにお願いするというスタンスを取っていることです。コスト面の説明を受けたうえで判断したということですが、後はコストに見合ったリターンは期待したいというコメントも印象的でした。