しかも韓国政府側は2020年の東京五輪に南北合同チームを送り込む夢も未だに諦めていない。
しかしながらこれに関しても北朝鮮側が応じる気配はなく、完全にスルーされている。やはり文大統領としては関係が悪化する日本で開催される東京五輪において、少しでも自国の存在と自らの政治的手腕をアピールしたいのだろう。やたらと南北合同チームの結成を焦っているが、その狙いを見透かされているかのごとく北朝鮮・金正恩国務委員長からは好感触を得られない。それどころか、弾道ミサイル発射実験を頻発されるなど逆に敵意をむき出しにされる始末である。
韓国サッカー界の怒りは北朝鮮でなく文在寅政権へ
南北両首脳が合意した昨年9月の平壌共同宣言から一年余り。前出の事情通は「1周年記念行事すら行われない事態に焦りまくる文政権の政治的策略によって、サッカー韓国代表は利用され、こうして酷い仕打ちにあった」と告発し、次のように怒りをぶつけた。
「本来ならば混同してはならないはずのスポーツと政治を同一視する文政権の手法は余りにも露骨過ぎる。今回の南北対決で〝被害〟にあった代表チームの選手たちも政府レベルの介入には心底嫌気がさしています。ベント監督が試合後、怒りのコメントを口にしましたが、本音は主審よりもこのような『馬鹿にされた結末』の試合環境を作り上げた政界の黒幕に対する抗議だったのは明白。何かと嫌韓姿勢の強い日本では韓国人のすべてを『悪』とみなすような傾向が強まっていますが、このように韓国スポーツ界では何の関係もない純粋なアスリートたちが文政権のダッチロールに付き合わされ、苦しめられている内情も知ってほしいです」
韓国・文政権は先日、大統領側近中の側近ともっぱらだった曺国法相が辞任に追い込まれ、大打撃を受けている。サッカー代表チームを筆頭にスポーツ界からもブーイングが上がり始めていることから、メッキが徐々に剥がれだしているのかもしれない。