保秘の秘訣は「身近な人に言わないこと」
「小泉進次郎が初入閣へ」の第一報が流れる前日9日の夕方——。
進次郎議員は経済同友会が主催するトークセッションで、「政治経済社会の未来を語る」鼎談を行っていた。
この日までに進次郎議員の入閣は、「官房副長官は消えた」「育休発言は進次郎が入閣を断る意思表示」などと報じられており、会場に集まった番記者たちもどこか諦めムードに包まれていた。そういう私も、取材に行った理由は、入閣リストから名前の消えた進次郎議員がどんな表情で何を語るのか、ちょっと見てみようかという程度のものだった。
セッションはまず、進次郎議員の友人である若手企業経営者と、新婚生活についての他愛もないやりとりから始まった。
本来内閣改造の直前であれば、まず入閣がテーマになってもよさそうだが、「進次郎の入閣無し」の情報は会場内にも伝わっていたのか、本人の前ではあえてこの話題を避けているように見えた。
しかし、その翌日の夕方。
「進次郎入閣へ」の一報が流れ、入閣リストから進次郎議員の名を外していた関係者たちは椅子から転げ落ちた。
先月の結婚報告のときもそうだったが、進次郎議員のマスコミに対する情報管理は徹底している。
先のセッションで、「なぜ結婚が漏れなかったのか」と聞かれた進次郎議員は、にこやかにこう答えた。
「すごいシンプルで、身近な人に言わないことです」
会場は大爆笑に包まれたが、参加者はまさかその1日後に自分が身をもって知るとは思っていなかっただろう。
結婚も入閣も、進次郎議員はこのポリシーを忠実に守ったわけだ。