45歳のレジェンドはどこへ向かうのか。マリナーズ・イチロー外野手が3月20日に東京ドームで行われたアスレチックスとのMLB開幕戦に「9番・右翼」で先発出場した。1四球を選ぶも1打数無安打に終わり、開幕前までの実戦で24打席連続無安打に沈んでいた打棒低迷を吹き飛ばすような快音は聞かれなかった。
途中交代で両軍からスタンディングオベーション
4回の第2打席で四球を選んだ後、その裏に右翼の守備位置へ一度は向かったものの途中交代を告げられた。ベンチへ戻る際はスコット・サービス監督やコーチ、他の選手たちからハグで迎えられた。対戦相手のアスレチックス側もレジェンドへ敬意を示し、一斉にスタンディングオベーション。サービス監督らマリナーズベンチの粋な計らいに東京ドームのスタンドからも万雷の拍手が巻き起こった。
試合後のサービス監督は21日の第2戦でもイチローを起用することを明言した。しかし、日米通算で28年目を迎えたプロ人生に終止符を打つXデーは間違いなく近づきつつある。21日の第2戦がラストゲームになるのか。米国に戻ってから3人減って25人となるロースターに入る可能性は限りなく低く、風前の灯火だ。
しかしながらそんな引退目前となっているレジェンドの獲得を巡り、水面下で不気味な動きを見せ始めている球団がある。イチローの古巣であるオリックス・バファローズだ。聞くところによると、かなり本気度が高いようで、真剣に「現役としての獲得」を視野に入れているというから仰天である。