10月に入り、ノーベル医学生理学賞に日本の本庶佑先生と米国のジェームズ・アリソン教授に授与されたとのニュース(https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2018/summary/)がもたらされました。
同じ10月1日、並行して、ストックホルムからは、今年のノーベル文学賞が出なくなった原因のニュースももたらされました。
フランス人写真家でスウェーデン・アカデミーに深く食い込んでいたジャン・クロード・アルノーがアカデミー内部で働いたレイプに対して禁固2年の判決が下されたとの報道です。
双方を並べてみて「・・・あ、自己免疫か!」とオチが見えましたので、後者を例に前者の業績をご紹介してみたいと思います。
例によってあちこちで報道がなされていますが、世界中で私しか書かない形で、今年もノーベル各賞について記していきます。
各地から、ぜひ英語で出してほしいとのリクエストをもらいますので、編集部にはそのようなご検討もいただければ幸いです。私のコラムは大半が日本国内(のみ)向けではなく、その方がリアクションも大きいでしょう。
今年のノーベル医学生理学賞
「今年のノーベル医学生理学賞はガンの特効薬を見つけた本庶京大名誉教授らに与えられた」式の報道は有害無益なので、そういうニュースや、その種の報道しかできない科学デスクはマスメディアから一掃するのが日本の未来のためと思います。
しかし、多分無理なので、1の1から確認していきましょう。ノーベル財団のHPは今年の授賞を
"for their discovery of cancer therapy by inhibition of negative immune regulation."
「彼らの、免疫抑制機構を停止することによる癌治療の発見」に対して授与したとしています。