「ルーブル・アブダビ」開館、一般公開始まる 来館者も国際色豊か

アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ沖のサディヤット島に開館したルーブル・アブダビに展示されている、シュメールの都市ラガシュの支配者グデアの像(2017年11月11日撮影)。(c)AFP/KARIM SAHIB〔AFPBB News

 夏休みも大詰め、というよりこの記事が出る8月末にはすでに授業が始まっている学校もあると思うので、夏の宿題と2学期の正課の間にあるような話題を少し考えてみましょう。

 文字について、です。

 小学校に入ると「あいうえお」などの文字を習いますね。よく「読み書きそろばん」などという。

 江戸時代以前にも、最低限身につけるものとして、このような「手習い」は一般化していました。この文字って、必要なのでしょうか?

 広い世界を見渡すと、文字を持たない文化が決して少なくありません。

 古代の中南米、アステカ、マヤの文明では、今日の日本や現代欧米社会で使われる「文字」とは、相当異なった形の「象形文字」や「原記号」が使用されていたと考えられ、私が子供の頃は「文字は使われていなかった」と教わったりしたものでした。

 より日本に近い事例ではアイヌの文化が挙げられるでしょう。

 アイヌ民族は高度な文化を持っていましたが、文字は持たずもっぱら口承で文化を伝えてきた、とされています。文字に相当するものとして、結び目を用いた独自の記号法を持っていました。

 同様のものは沖縄では「藁算」と呼ばれています。

 沖縄藺草やガジュマルの根などを用いて独特の結び目をつくり、それに意味を持たせてコミュニケーションや記録などに活用していた。