「クチコミ」に代表されるコミュニティマーケティングはBtoCビジネスにおいては効果的だが、BtoBでは効果がない、と一般的には思われている。だが現実はそうではないと小島英揮氏は力説する。「コミュニティマーケティングは社会運動の起こし方と同じメカニズムだ」と明言する小島氏が、BtoBマーケティングの最前線を語った。(JBpress)
8月1日、紀尾井カンファレンスにて、広告会社「ビッグビート」主催のBtoBマーケターの祭典「Bigbeat LIVE」が開催された。参加を申し込んだBtoBマーケターは600人超。昨年以上の参加者を迎え、約9時間にわたって白熱したセッションが繰り広げられた。
本稿ではその中の3rd Session「ライフとビジネスを"分けない"マーケターの挑戦」を取りあげ、ホストの小島英揮氏のプレゼンテーションの内容を紹介しよう。
Whoから始めるマーケティングを
小島氏は冒頭、「イベントにおいて『勉強になりました』は、敗北の言葉。行動でしか人は変わらない。ぜひみなさんにも実際に行動していただきたい」と語りかけ、すぐさまスマートフォンを手に取り、「#BigbeatLIVE」のハッシュタグを付けて、何かしらのフィードバックをTwitterに投稿するよう促した。「みなさんが投稿するまで、この先には進みません」(小島氏)
新卒から25年以上の間、BtoBマーケティング一筋で生きてきた小島氏。アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社(以下、AWS)に1人目の社員として入社以来、AWSのマーケティング部隊を率いてきた。2016年9月に独立し、現在はパラレルマーケターとして、8社のクラウドサービスのマーケティングに携わっている。
小島氏の定義によると、マーケティングとは、「市場(Market)+ing」であり、事業運営そのものを指しているという。「間違いなく、マーケティングは会社全体で考えるべきものであり、マーケティング無くして事業がうまくいくなんて、考えられません」