ジェットエンジン製造最大手の米ゼネラル・エレクトリック(GE)が、3Dプリンターで部品の量産を行い、3Dプリンター製部品を拡大しようとしている。
世界で初めて、3Dプリンターを用いた部品を搭載した小型旅客機用のLEAPエンジンは、2016年から営業運航に入っている。
さらに、現在開発中の大型機用GE9Xエンジンでは、LEAPでは燃料ノズルに限られた3Dプリンターの使用を、熱交換器やタービン翼などに広げている。
こちらは開発中だが、今年の3月13日から飛行試験に入っている。
すでに、3Dプリンターは、人の命を預かる航空機部品に用いられるまでになった。しかし、今でも3Dプリンターによる生産は時間とコストがかかる。量産には向かない技術である。
しかし、GEの発表内容を見ていくと、3Dプリンターを使用したことは十分に合理性があることも事実である。
GEによる3Dプリンター利用
ジェットエンジンには万の単位の部品がある。GEが3Dプリンターで実用的な部品を作ったのは、そのうちの極限られた部分である。
LEAPエンジンでは、燃料ノズルが3Dプリンターで製造された。部品1種類、1エンジンあたり19個に過ぎなかった。
GE9Xでは、1つのエンジンで、燃料ノズル28個、熱交換器1個、パーティクルセパレーター16個、5段目と6段目の低圧タービン翼合計228個の3Dプリンター製部品が製造される。