人口減少・過疎化が急速に進行する中、日本各地では、公共交通機関(特に路線バス)の不採算路線からの撤退が相次いでいる。“生活の足”を奪われることで人口流出はさらに加速し、地域の衰退・過疎化はいっそう深刻化していく。
こうした現状に直面して、バス事業者だからこそできるやり方で地域の創生に貢献している経営者がいる。埼玉県川越市に本社を置くイーグルバスの代表取締役・谷島賢氏(64)である。
前編では、同氏による“小江戸・川越”の観光地化の事例、ならびにバス運行の“見える化”を通じた顧客満足度向上の事例をご紹介した。
後編では、谷島氏ならではの創意に満ちた地域創生への取り組み事例、そしてラオスでの路線バス事業革新についてご紹介したい。
(前編)「小江戸川越を走る観光バス、地域創生の柱に」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53271
「ハブ&スポークとデマンド化」で路線バス再編
谷島氏にとって、過疎地の路線バス事業の再編は、埼玉県ときがわ町が最初だった。