「難民は有用な人材」 日本企業に雇用の動き

日本企業に貴重な戦力として難民の採用広がる。日本語能力も高く。(2018年3月19日撮影)。(c)AFP PHOTO / KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News

 突然ですが「俳句」の話をしましょう。

 中学高校生に「俳句」の話などすると、ときに興味を持ってくれることがあります。しかし、その親御さんなどには、まずもって興味を持たれません。

 「入試に出ないから」というのが、その理由の一つなのですが、果たしてそうでしょうか?

 私が俳句というものを初めて知ったのは、父親が肺がんで、そのまま死の床となった小学校1年の時でした。いかんせん、病院でヒマだったのでしょう、秋葉原の三井記念病院で親父はあれこれ 5-7-5 と文字を並べて無聊を慰めておりました。

 子供ですので親のやることはすぐマネをしてみたくなります。私も6歳にして、身の回りのあれやこれやを 7-5-7 とか 7-7 で並べてみる遊びを生活に取り入れることとなりました。

 これは父が死んだ直後にも、何かひねり、それを聞いた会社の同僚の方が大泣きしてくださり、弔辞で紹介されたりして、微妙な思いを持った記憶があります。

 昨今の子供たちは、スマートフォン、ネットやSNSで、同じテキストを複数回、繰り返して読むとか、文章を暗唱するとか推敲するとか、そういった機会が加速度的に減っているのではないかと思われます。

 そうした傾向による言語能力の劣化対策に、俳句くらいコンパクトで適切なものはないのではないでしょうか。

 みなさんのお子さんで、あるいは、この連載は中学高校生にも読者が増えているので若いみなさんご自身が、もし、筆記式の試験、国立大学入試から、各種の採用試験まで、文章を書く、というテストを受けるつもりがあるのなら、悪いことは言いません。

 俳句や和歌を、ちょっとでもいいから、考えてみることをお薦めします。