東京都23区の住宅地平均価格は、57万2300円/m2(国土交通省「平成30年地価公示」都道府県県庁所在地の住宅地「平均」価格 より)。東京都の住宅地平均価格の上昇は5年連続で、54万9100円/m2だった平成29年の土地価格と比べても、わずか1年で4.2%もの上昇率を誇っています。2位は大阪市の23万8900円/m2で、東京都23区が2.4倍近い差をつけており、東京都の地価が高騰していることは明らかです。
東京の土地価格の上昇には、世界からも熱い視線が注がれています。米不動産情報大手のジョーンズラングラサール(JLL)は2018年の都市比較インデックスレポート内で、東京を魅力的な不動産投資先最上位の「ビッグ7」と評価しました。「ビッグ7」に並ぶのは、ロンドン、ニューヨーク、パリ、シンガポール、香港、ソウルと世界的に名だたる大都市ばかりです。今、世界中から注目される、不動産投資先としての東京の魅力について迫ります。
「人」の集中と流動性が、投資先としての東京の価値を上げる
都市比較インデックスレポートで「ビック7」に数えられるのは、「最もグローバル化した都市で、企業・資本・人材の集中度が最も高く、競争力の優れた大都市」のみ。世界の商業用不動産に対する全投資額の4分の1が、「ビック7」に注がれています。
東京は特に、人材の集中や流動性が高いという点が評価されており、森記念財団 都市戦略研究所が発表した「世界の都市総合力ランキング(GPCI)2017」では、東京はロンドン、ニューヨークに続き3位にランクインしました。ここでも高い評価を得たのが、「文化・交流」「交通・アクセス」の項目です。
訪日客や留学生が年々増えているのに加え、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を控え、一層の東京への「人」の流入が期待されています。そして、五輪や人の流入に備えて、交通網の整備が積極的に行われているのも評価を高くしている点です。