サンタとトナカイ、お台場のビルで窓ふき

東京・台場のショッピングセンター、デックス東京ビーチで窓掃除をするサンタクロースとトナカイに扮(ふん)した作業員(2017年12月21日撮影)。(c)AFP PHOTO / Toshifumi KITAMURA〔AFPBB News

 クリスマス、お正月と子供たちの冬休みに合わせて少々。まず某所で耳にして呆れた話からご紹介したいと思います。

 現代日本ではクリスマス・キャロルは「ジングルベル」や「きよし、この夜」などがご推奨で「赤鼻のトナカイ」はお勧めではないのだそうです。

 「なぜ?」と思ったら、理由は人の身体的特徴をあげつらって笑ったり、いつも泣いてたりするのは「アレ」だからだそうで、耳を疑いもしつつ、テレビなどの業界ならさもありなんと思いました。

 しかし、これが小中学校や幼稚園保育園などでも「自粛」と「ことなかれ」が横行しているとしたら、相当問題があるように思います。

 やはり童謡「ぞうさん」は、雑誌「チャイルド・ブック」の編集者であった詩人まどみちお(1909-2014)さんが、委嘱によって書かれたもので、ほかの動物から

 「あらまあ、随分お鼻が長いのね。ハハハ」

 と笑われた仔象が、いじけたり卑屈になったりせず

 「そうよ、母さんも長いのよ」

 と応じ、そういうお母さんが大好きと朗らかに答える、他者との差異を誇りに思うという歌だそうです。

 それと並べてみると、同じ「お鼻」の話題ですが「真っ赤なお鼻のトナカイさん」はちょっところあいが違い、「みんなのわらいもの」であったトナカイさんは「いつも泣いて」いたようです。

 でもこのトナカイさん(本当はルドルフという立派な名前があるんですが)も、サンタのおじさんから

 「暗い夜道はピカピカの鼻が役に立つ」と、他者との差異がメリットになることを指摘され、元気を出して

 「今宵こそは」(なんとも古い日本語ですね・・・)

 と喜ぶわけです。