家庭部門の電力が自由化されてもうすぐ1年。電力会社を切り替えた家庭などは、昨年11月末時点で2.4%との発表がありました*1 。まだまだ切り替えた方は少数派のようですが、ここでは電力全面自由化後の状況や、意外に楽しい「電気選び」についてご紹介します。
*1 低圧電灯契約の件数:平成29年3月8日電力・ガス取引監視等委員会発表資料より
あの会社も電気販売を開始
電力全面自由化後、東京電力や関西電力などの大手電力会社に加え、さまざまな企業が電力市場で火花を散らしています。
東京ガスをはじめとするガス会社が目立ちますが、鉄道系では東急パワーサプライ、通信系ではソフトバンク系列のSBパワーやKDDI、石油業界からは昭和シェル石油など多様な業界からの参入があり、電気の小売りを行うための登録をしている事業者数は約400にも上ります。
切り替えは意外に簡単
では、実際に電力会社を切り替えた人はどう感じているのでしょうか。経済産業省のアンケートによれば、電力会社を変更した人の約9割が「自分が欲しいレベル以上」と回答しており、満足度は高いことが示されています。また、6割が変更手続きは30分未満で完了し、8割以上が変更の手続きは簡単だったと感じています。
さらに、6割の人が、電気の購入先または料金プランを変更後、「節電意識が高まった」など自身の生活に関して何らか変化があったと感じているとのことです。これらのデータからは、実際に切り替えてみれば、手間も少なく満足だった人が多かったことが伺えます。
なお、私も実際に自宅の電気を東京電力から某再生可能エネルギー系の新電力に切り替えてみた1人です。手続きはというと、住所・氏名や供給地点特定番号(東京電力からの「電気ご使用量のお知らせ」に記載されている)などを記載した申込用紙を郵送し、その後一度確認の電話があったのみで変更は完了してしまいました。手続きには30分もかからず、負担感はありませんでした。